構図設計入門
2025/10/31
デザイン構図とは
構図は、被写体やその他の要素を画面のどこに配置するかを決めることである。構図によってその絵の意図が明確になり、構図が変わるだけで全く異なる意図を伝えてしまうこともある。
構図設計
構図を決めるうえでもっとも重要なのは、その絵の意図がどうすれば伝わるかを考えることである。そして、そのための基本が、「フレーミング」と「主題の明確化」である。
フレーミング
フレーミングとは、画面の中に何を含み、何を省くかを決めること。何を伝えたいのかを明確にし、不要なものは画面から排除する必要がある。
上は少年が中央にぽつんと立っている絵。画面には少年のみで少年自体に強く焦点が当たる。
上は枯れた大地に少年がぽつんと立っている絵。背景が加わることでなぜこんなところに少年がいるのかという文脈にも焦点が当たる。
上は枯れた大地に少年が立っていて周りにピアノ、ネコ、だるまがある絵。ピアノ、ネコ、だるまが加わることで画面がごちゃごちゃし、意図が不明瞭になる。
上は少年の顔のアップショットの絵。顔を大きく写して、背景を排除することで少年の感情に焦点が当たる。
主題の明確化
主題の明確化とは、メインとなる被写体を決め、どこにどんな向きで配置するかを決めること。
画面の中央に被写体を配置する(中心構図)とその被写体自体を強く強調され、画面の中央からずらす(三分割構図)と被写体と被写体が置かれている環境との関係がより強調されるようになる。
上は少年が中央にぽつんと立っている絵(中心構図)。少年自体が強く強調される。
上は少年が中央からずれた位置に立っている絵(三分割構図)。少年と少年が置かれた状況との関係がより強調される。
上は少年の後ろでスポーツチームが走っている絵(三分割構図)。スポーツチームが走っていることによって絵に新たな意図が生じる。
「誰かと話している」のように被写体以外のものと相互作用がある場合(被写体と環境の関係に焦点を当てたい場合)は、被写体を中央に配置せず相互作用の方向にスペースを開けることで、被写体自体に焦点が当たることを避けてより自然に意図を表現できる。被写体が無生物の場合も同様である。
上は少年が誰かと話している絵(中心構図)。少年の存在自体が強調され、話していることに焦点が向きにくくなる。
上は少年が誰かと話している絵(三分割構図)。話している向き(相互作用の方向)にスペースを開けることで、少年の存在自体に焦点が当たることを避けて、より自然に意図を伝えられる。
上は草むらの中のベンチの絵(中央構図)。ベンチの存在自体が強調され、相互作用(誰かが座りに来るなど)に焦点が向きにくくなる。
上は草むらの中のベンチの絵(三分割構図)。無生物も同様に相互作用の方向にスペースを開けることで、ベンチの存在自体に焦点が当たることを避けて、より自然に意図を伝えられる。
さらに、三分割構図よりもさらに外側のコーナー付近に被写体を置くと、見る人に「なぜここに」と考えさせるようになる。
上は草むらの中のベンチの絵(コーナー付近に配置)。椅子よりも草むらのほうが強調され、なぜ椅子があるのかという疑問が生じる。
また、円や三角形のような図形の視覚効果を利用することで、図形によってグルーピングされた部分が強調され、意図を明確に伝えることができる。
上は大地に少年が立っている絵(三角形構図)。三角形によってグルーピングされた部分(少年と道)が強調され、「少年が進むべきか戻るべきか迷っている」というような意図が読み取れる。
